不眠の原因は「実」と「虚」?中医学で考える眠れない夜の改善法
- 亜希 Bucher
- 9月3日
- 読了時間: 2分

不眠症で悩む方は多く、ただ「寝られない」と一括りにされがちですが、
中医学では不眠の原因を大きく
「実(じつ)」 と 「虚(きょ)」
の2つに分けて考えます。
1. 実の不眠:入眠困難が主な症状
実の不眠の方は、寝つきが悪く、布団に入ってもなかなか眠れないことが多いです。
原因としては、
ストレスや怒り、悩み事
不摂生な食生活
などによって体内に 熱が生じる ことが挙げられます。
この熱は上昇し、脳をかき乱すため、入眠困難が起こります。
実の不眠の治療法
中医学では、頭部の気を下げる漢方薬と、熱を冷ます清熱剤を併用して治療します。
熱を鎮め、頭と心を落ち着かせることで、自然に眠りにつきやすくなります。
2. 虚の不眠:夜間覚醒・熟睡感不足・夢が多い
虚の不眠では、
夜中に何度も目が覚める
熟睡感が得られない
夢が多く、不安感がある
安静時に動悸が起こる
といった症状が多く見られます。
虚の不眠は、心と脳に十分な血が届いていないことが原因です。胃腸の機能が弱く、
血と気が上手く作られていないため、心と脳が不足状態になってしまうのです。
虚の不眠の治療法
胃腸の働きを整え、気血を作る漢方に加え、心を落ち着かせる安神薬を併用します。
こうすることで、心と脳に血が十分に届き、夜も安らかに眠れるようになります。
3. 不眠は症状によって漢方を使い分ける
このように、不眠症といっても「実の不眠」「虚の不眠」があり、
それぞれ原因も治療法も異なります。
入眠困難が多い場合 → 実の不眠
夜中に目が覚めやすい、熟睡感がない場合 → 虚の不眠
症状に合わせた漢方治療で、体のバランスを整え、心も脳も安定させることができます。
まとめ
不眠症は単なる「寝られない」という症状ではなく、体と心の状態を映すサインです。
中医学では、実と虚のタイプに分け、漢方薬を使い分けて根本から改善していきます。
眠れない夜が続く方は、まず 自分の体質と不眠のタイプを知ること から始めてみてください。
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